Other voices 2.
吉田 勝己
カレッジかコレッジか
6月の天皇、皇后両陛下の英国訪問で、一部メディアがCollegeをカタカナでカレッジではなくコレッジと表記しました。スペルからすると、英国発音ではコレッジの方が近いとは思いますが、突然の変更に戸惑っています。大学の名前という固有名詞とすればコレッジで問題ないとは思います。ただ、今後、他のメディアもCollegeをコレッジと表記するのか気になるところです。
北京語の発音をアルファベットで表記する際、アルファベットでは考えられない読み方のルールがあります。そうしないと北京語の発音を網羅できないのです。例えば、Qiはチ、Xiはシと読みます。SHIはシではありません。
英語のカタカナ表記も、例えば、Thについては新たな表記を考えるべきだと長年思ってきました。Earthをアースと表記するからいつまでたってもThの発音ができない、というか違いを意識しない。
ある芸能人が、「孫の名前はグローバルなものにしたい。例えばアースとか」と言っていました。アース(一般的にはAssつまり尻)と名付けられたら、その孫は一生グローバルな世界で生きていきにくくなっていたでしょうね。
LもRも新しい表記を考えるべきだと思います。日本語の「らりるれろ」はRaRiRuReRoではなく、LaLiLuLeLoに近いと思います。カタカナ発音でも良いのですが、少なくともLとRの違いや、Thの発音の違いを何らかの形で表記すべきではないでしょうか。最近ようやくVの表記がヴという新しいカタカナで表記されるようになりましたが、正式ではありません。
NHKでは英語の2を「トゥー」ではなく「ツー」と発音します。そんなカタカナ語を使うのであれば、「に」と言えばいいのにと思います。こうした番組を見て育つ子どもは、いくつになっても、1,2,3をワン、ツー、スリーと言い続けます。2は、Tu=トゥーと決めていいのではないでしょうか。
例えば、Thursdayはサの上に〇をつけて、「サーズデイ」。Earthは、スの上に〇を上に付けて「アース」とか、何とかなりそうですよね。Earthのアは日本語の「あ」ではありませんが、そこまで英語の発音記号を全てカタカナでカバーするのは無理だと思います。
余談になりますが、英国でCollegeは、オックスフォード、ケンブリッジ、ロンドン大学のColleges、ImperialCollegeLondon以外は、大学ではありません。